投稿日:2022年05月24日 更新日:2022年06月20日

不動産管理(BMやPM)とは?本質を知ると見えてくる大切なこととは

カテゴリビル管理

不動産を所有する上で欠かせない「不動産管理」。

「不動産管理」を理解することは保有物件に関してより適した不動産経営をすることにつながります。不動産管理に大切なこととは何でしょうか?詳しく見てまいります。

不動産管理イメージ

BM、PMについて

不動産の管理、運営を表す言葉としてよく聞かれるのが「BM(ビルマネジメント)・PM(プロパティマネジメント)」という言葉です。

もともとはアメリカから誕生した言葉で海外ではBM会社、PM会社などとそれぞれ会社が分かれているのが一般的です。

ビルマネジメント(BM・建物管理)の業務内容

ビルマネジメントは建物管理とも言え、建物そのものや設備に関する維持管理を行うための業務であり主に有形のものに関する内容が含まれます。

例えば下記となります。

 

  • 建物、設備管理・保守点検
  • 修繕業務
  • 保安警備
  • 防災
  • 清掃、衛生

建物、設備管理・保守点検

ビルには電力や空調、給排水、排水管、エレベーター、ボイラーなど多くの設備が備わっています。これらの設備を安全・適切に利用するために法定点検が義務付けられておりトラブルを未然に防いでいます。

修繕業務

テナントからの要望によるものや、不具合が発生した際の修繕業務などが含まれます。突発的なものや軽微なもの、日常的な修繕業務などが主となります。

(※大規模修繕、長期修繕計画に関しては「CM(コンストラクションマネジメント)」が担っていることが多いです)

保安警備

様々な人や物の出入りの多い建物には、建物の安心と安全を守る保安警備業務も欠かせません。常駐警備・巡回警備・機械警備といった種類があります。

防災

万が一火災などの災害が発生した際にどうしたらよいかを定めた「消防計画」に沿って消化訓練や避難訓練を行う義務があります。また自動火災報知設備や消火器のなどの「消防点検」も必要です。

清掃、衛生

日常的な清掃のみならず貯水槽などの定期清掃や水質検査、また植栽に対するメンテナンスなど建物の美観を保つための業務となり建物の資産価値を保つためには大切な業務です。

プロパティマネジメント(PM・賃貸管理)の業務内容

プロパティマネジメントは賃貸管理とも言え不動産の資産価値を高めるための管理・運営業務であり主に無形の業務に関することが含まれます。

例えば下記となります。

 

  • 空室対策、空室募集業務(入居者募集・テナント誘致)
  • 入出金管理業務
  • クレーム、トラブル対応業務
  • 新規、更新契約業務
  • 解約、精算業務
  • 工事発注・進捗管理

空室対策、空室募集業務(入居者募集・テナント誘致)

プロパティマネジメントの代表的な業務の一つが、賃貸物件の借り手を見つけて成約させる空室対策やテナント誘致業務といったリーシング業務です。マンションやアパートの住居系の場合は入居者募集になりますし、店舗ビルの場合はテナント誘致業務となります。

入出金管理業務

入居者、オーナー様、関係各所への支払いや請求などの入出金の管理を行います。

例えば賃料や管理費、水光熱費をテナントごとに管理会社が毎月決まった日程で請求を行います。オーナー様へはBM(ビルメンテナンス)費用他、消耗品、工事代等を算出し精算するので、オーナー様は精算された明細を確認するだけとなります。

クレーム、トラブル対応業務

オーナー様に代わって入居者とのやり取りを行います。家賃の滞納や近隣住民とのトラブル、入居者からの設備へのクレームなどの窓口となります。特にこういった業務は精神的にも負担が多く第三者に間に入ってもらった方がスムーズに進む場合が多いので管理会社に任せるのがおすすめです。

新規、更新契約業務

無事に入居者が決まったら「賃貸借契約」を結ぶ必要があります。賃貸借契約には、「普通借家契約」「定期借家契約」と種類があります。また更新時は忘れずに更新契約業務を行う必要があります。

解約、精算業務

居住系の物件に関しては退去時に支払う敷金のトラブルなどが多かったため国土交通省が

「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」を公表しました。テナント退去時の場合は

物件の契約ごとに原状回復の範囲が異なるためそれぞれの物件に適した対処をする必要があるでしょう。いずれにせよ解約時はトラブルが発生しやすいため注意が必要です。

工事発注、進捗管理

貸室に関する修繕や原状回復の発注、工事の時期決定などに関しては通常PMの業務となる場合が多いです。一方、テナントビルでの原状回復の場合はスケルトン工事の内容によりますがビル全体の設備に関わるためBMが関わった方がやりやすい部分もあり明確に業務範囲を分けづらい場合があります。また建物本体の修繕や保全の工事は一般的にBMにて取り扱いますが、エントランスや共有トイレの改修、電気設備の容量増設等は賃料設定に関わるバリューアップにあたりPMよりの企画・発案となります。

BMとPMはもともとお互いに利益相反する関係

それぞれの目的を見るとお気づきになるかと思いますが、BMPMというのは実はお互いに利益相反する関係になっています。

ビルマネジメントの目的は建物を維持管理していくことでそのため建物に関して支出が発生します。

一方プロパティマネジメントの目的は収益の最大化です。特に収益ビルに対するPMはきちんと投資期間を設定しその期間内で収益を一番最大化するということが求められているのです。

収益を多くするためには、家賃を上げたり空室率を下げたりすることで収入を多くする他に、支出をなるべく抑える方法があります。例えばビルメンテナンスフィーを下げていく、工事の回数もなるべく少なくするということです。ただしBMフィーを下げるために清掃回数を著しく減らしたり、修繕をないがしろにするとテナント満足度が下がり、賃料が下降傾向になるので注意が必要です。

 

欧米でPM会社、BM会社と会社が分かれているのはこの利益相反という本来の性質からと言えそうです。

一方で日本においては総合管理として同じ会社内にPMとBMが存在していることが多いです。その理由は何故でしょうか。

日本において総合管理にメリットがある理由

日本に多いのが3階~5階建てといった中小規模のテナントビル。特に繁華街などにあるテナントビルは家賃も高い分、一日の売り上げも高いところが多いです。

そうすると例えば万が一建物でトラブルが発生し営業できないと致命的なため対応に関しても緊急性が必要となってきます。

その際にPMとBMが別会社だと管理契約の範囲までしか対応できず、その先は決済の必要な追加になるので原因究明や解決までに時間がかかってしまうことが多いです。

それに対しPMとBMが同じ会社にありワンチームになっている場合はテナント営業という目的・資産・責任区分・テナント契約者等の情報共有がしやすく連携がスムーズにいき、結果としてスピーディーな対応につながることが多いのです。

日本においても規模の大きいビルに関しては設備も大きく、テナントの規模も大きいのでPMとBMが別々な組織な方が効率的かもしれませんが、中小規模のビルにおいては小回りのきく総合管理が適しているのです。

 

とはいえPMとBMがもともと利益相反する関係であることには変わりがありません。

そこで日本の総合管理において大切になってくるのが「バランス感覚」です。

大切なのはバランス感覚

先に述べたようにBMは建物の維持管理、メンテナンスをするのが目的のため支出がかかります。

一方でPMは建物における「収益の最大化」が目的のため、建物に関する支出は極力下げたいという性質があります。

だからといって改修や修繕を行わないとビルはどんどん陳腐化してしまい、結果として空室率の上昇につながります。

つまりPMはビルが最大限に収益を出すために支出をどれぐらいにしたらいいか、そのバランスを見ることはとても大切なのです。

同じように対テナントさんと対オーナーさんに関しても「バランス」が大切になってきます。家賃を安くすればテナント満足度は上がります、一方で家賃を高くして収益率を増やせばオーナー満足度はあがります。しかし家賃が高すぎるとテナントは出て行ってしまうかもしれません。ビル管理をどこまで行うか、適正価格はどうなるか、ここでもその「バランス」が大切なのです。

オーナー目線のあるビル管理会社

ビル管理には立場の異なる様々な目線が必要ということが分かって頂けたかと思います。

株式会社アドバンス・シティ・プランニングはもともと設計事務所からスタートした管理会社であるため社内には設計、PMBMCMと様々な立場のプロが存在しそのバランス力には自信があります。さらに規模の大小や用途の違う賃貸ビルを数十年保有し運用してき

た北辰不動産がグループ会社であるがゆえにビルオーナーとしての目線も兼ね備えていると言えます。

ビル管理における適正価格に迷ったら、株式会社アドバンス・シティ・プランニングに相談してみてはいかがでしょうか。

この記事の監修

網代 淳一
(株)アドバンス・シティ・プランニング 管理本部部長
建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)

 

 

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