投稿日:2020年12月01日

「こんにちわサードプレイス!?」~ワクチン開発成功後のAfterコロナ・オフィスってどうなるの?

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新型コロナウィルスが新たな局面に差し掛かっています。

感染が急拡大しており「第3波」到来とも言われる一方、アメリカではワクチン開発成功のニュースが報道されアフターコロナへの期待が高まってきました。

しかし実際にはウィズコロナの時代が長く続きそうとも言われております。Withコロナの今、そして来たるべきAfterコロナを見据えた今後、働き方、そして働く場所としてのオフィスの在り方はどうなっていくのでしょうか。

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サードプレイスの存在

新型コロナウイルスの拡大を受け、多くの企業がテレワーク(在宅勤務)を導入しました。

しかし長期間になるにつれ、テレワークでの様々な問題も浮上してきています。

そんな中改めて注目されてきているのが自宅(ファーストプレイス)でも、職場や学校(セカンドプレイス)でもない「サードプレイス」の存在です。

 

サードプレイスとは

サードプレイスという言葉はアメリカの社会学者レイ・オルデンバーグによって提唱された言葉です。その著書「ザ・グレート・グッド・プレイス」でサードプレイスの特徴として下記の8つをあげています。

 

<サードプレイスの特徴>

  • 中立領域
  • 平等主義
  • 会話が主たる活動
  • アクセスのしやすさと設備
  • 常連や会員が存在する
  • 控えめな態度と姿勢
  • 機嫌が良くなる
  • 第2の家

 

オルデンバーグによってサードプレイスになり得る場所としてあげられたのは、フランスの「カフェ」やイギリスの「パブ」イタリアの「エスプレッソ・バー」と言われていますが、その捉え方は国や文化によって異なってきているように思われます。

その一つが「サードプレイスオフィス」という言葉。

働く場所としてのサードプレイスの存在を考えていきたいと思います。

サードプレイスオフィスの種類

自宅でもない、従来型のオフィスでもないワークプレイスとしてのサードプレイスにはどういったものがあるのでしょうか。

シェアオフィス

シェアオフィスは、オフィスとしての空間や設備を複数の利用者でシェアすることを指します。定義は明確に決まっていませんが、フリーアドレス制を採用するところが多く、利用者が外出中などに都合にあわせて場所を選び、単発で不定期に利用されることが多いようです。

 

レンタルオフィス

レンタルオフィスもシェアオフィスと同様、机や椅子、ネットワーク環境といったオフィス設備があらかじめ整っている空間となります。シェアオフィスとの違いは、個別の占有スペースがあることです。自分専用のスペースをもつことが出来るため、自分のスペースに荷物を置いて帰ることも可能です。

そのため、数か月〜一年といった長期間で利用されることが多いようです。

 

コワーキングスペース

コワーキングスペースは「共に(Co)働く(working)」とその名が示す通り、共同で働くこと、利用者同士のコミュニケーションの形成を重要視している点が他のサードプレイスオフィスとは異なります。そのため図書館やカフェのようなオープンなスペースでデザインされていることが多いです。

 

これらのオフィスには明確な分類や定義はなく、サードプレイスオフィスやフレキシブルオフィスとも呼ばれています。

またここで挙げたのはほんの一例ですが、はっきりしていることは働き方や働く場所は多様化してきており、それが新型コロナウイルスの拡大によってますます顕著になってきているということです。

 

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コーヒー・ハウスの歴史

ここでオフィスの歴史を少し振り返ってみましょう。

1729年にロンドンに建てられた東インド会社の建物がオフィス専用として建てられた最初のビルと言われています。

同社ではアジアとの貿易を行う上で膨大な資料が発生していました。資料収集や作成を行うにあたり、みんなが同じ場所に集まり一つの場所で集中して仕事を行うことで業務の効率を図っていたのです。

同じ頃のイギリスでもう一つ注目すべき場所があります。それが「コーヒーハウス」です。

イスラム世界で発したと言われるコーヒーをエキゾチックな飲み物としてチョコレートやタバコとともに提供しており、作家や商人達が集まり新聞や雑誌を読んだり、政治談議や世間話をしたり、お互いの情報収集を行っていました。

 

こうした空間はまさに現在のサードプレイスオフィスと似通っていないでしょうか。

大きく異なる点としては、当時のコーヒーハウスでは男性しか入ることが出来ず女性は立ち入り禁止だったことです。

 

サードプレイス型クリエイティブ分散オフィス

このようなサードプレイスの増加はコロナ以前からの潮流でもありましたが、日本ではもう一つのオフィス変革の流れがありました。

それが、「クリエイティブ・オフィス」です。

 

「クリエイティブ・オフィス」は従来型の金太郎飴のようなオフィス内装ではない個性的な内装デザイン=「デザイナーズ・オフィス」という概念と少し違っており、「社員の個性(感性・創造性)を活かし、クリエイティブな現場力を向上させるための取り組みを促進させるための、知識創造を誘発するオフィス(ニューオフィス推進協会)」を指向するものです。

(クリエイティブ・オフィスの条件を脳科学的にご説明した記事はこちら)

 

そして、その方法の一つとして、オフィス内装も、いわゆる普通のありふれたオフィス内装ではない「デザイナーズ系」と呼ばれるような、内装デザインのオフィスにすることが多いということなのです。「感性・創造性」を高める環境づくりという目的に対して、その手段が、お洒落でカフェのようなデザインのオフィス空間の方が、よりクリエイティブな発想が生まれやすいですよね。まさに、これは「コーヒーハウス」と同じで「歴史は発展しながら繰り返す」という事例です。

 

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そして、もう一つの流れが、withコロナでテレワークができる環境が一気に広がった関係で、全社員が一箇所に毎日集まれるオフィスが良い、とされてきた旧来の常識にパラダイムシフトが起きたことです。


デザイナーズオフィス、クリエイティブオフィス、というと「IT系企業」だけが好むもの、というのが不動産仲介業者さんの間の今までの常識だったかと思いますが、これからは、業種に関わらず必要な時に「感性・創造性」を発揮できるクリエイティブなコーヒーハウスのような場所に集まって雑談したり、お客様と合って情報交換する、そんなオフィスが必要とされてくるかもしれません。

但し、その場合でも全てのオフィスがなくなって「サードプレイス」だけになってしまう、ということでなく、やはり最低限のオフィス機能を必要とする企業が殆どだと思います。

 

そうすると、これから増えてくる可能性が高いのが「分散オフィス」です。今まで、100坪でワンフロアを借りていた企業が、本社としては50坪で良い、残りは25坪ずつのクリエイティブなオフィスを、従業員が集まりやすく、また周辺環境も敢えて都心部の混雑した繁華街の近くである必要はないので、好通利便性がそこそこ良くて、落ち着いた住宅街が混在した都内のエリアに分散する、とか、いくつかのパターンで今までとは異なる形のオフィスニーズが出てくる可能性があります。

 

そこで、こうした新しいオフィスの呼び方として、C+ONE編集部では、以下のような造語を作ってみました。

それが、「サードプレイス型クリエイティブ分散オフィス」です。

「サードプレイス型のクリエイティブ内装」×「サードプレイス型の分散拠点」という意味ですが、この「分散型オフィス」というものも、コロナ以前から、「これからは分散型オフィスの時代」と言われてきましたが、実際はなかなかそうは増えていませんでした。

しかし、コロナ禍をきっかけとしたパラダイムシフトは、掛け算の世界になる可能性があり、こうした多様なオフィス形態が急速に広がる可能性が高まります。

なお、「サードプレイス型」はカフェのようなお洒落な空間デザインという意味では、「コーヒーハウス型」の方がマッチしますが、今は性別にかかわらず活躍する空間なので、「サードプレイス型」としてみました。

 

言葉ではわかりづらいので、実際に、社員が全員集まるようなギッシリとデスクを詰め込まないで、必要に応じて可動式のフレキシブルな会議用デスクコーナーを設置したり、オンラインセミナーの講師が登壇するエリアにもなるようなイメージを「オフィス・ステージング」で表現しました。

カフェのような内装デザインと、アウトドアな家具や、本格的なワークチェアとデスクを置いて、さらにCG合成で作り上げています。

 

実際に置いた家具は、もともと住居フロアで使ったステージング用の家具をそのまま使ってみたものなので、通常では有り得ないベッドまで置いてソファーベンチの代わりにしてみましたが(けっして、終電のない深夜まで働ける、という意味で置いたわけではございません!)、オフィスの一角に住宅のリビングのような寛げる空間が生まれて、まさに「サードプレイス型クリエイティブ分散オフィス」になった気がしますが、いかがでしょうか。

 

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こちらは「COCOPLUS本駒込」の3階オフィスの実写に天井と照明のCG合成を行ったものです。

 

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こちらは「COCOPLUS本駒込」の3階オフィスに実際にアウトドア家具等を設置してステージングを行ったものです。

 

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こちらは「COCOPLUS本駒込」の3階オフィスの実写に中央のデスクコーナーのCG合成を行ったものです。

"2 in 1"型オフィス

もっと先進的なオフィスとして、実際にカフェレストランとオフィスが同居するような空想的な形態も考えてみました。

食品バイオ研究をする先進的なベンチャー企業が、その食品を使ったカフェレストランをオフィスフロアで運営しているイメージです。

もちろん、カフェレストランそのものの収益が目的ではありませんが、取引先とのランチミーティングもここでできるという一種の会議室、面談スペースを兼ねています。

 

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まとめ

新型コロナウィルスをきっかけに働き方や働く場所がますます多様化しています。オフィスはもういらない、と割り切る会社もあれば、テレワークを経験しやっぱりオフィスが必要だと考える会社もあります。
また従来型のオフィスのスペースを減らし、サードプレイスのような空間を増やす企業もあります。

18世紀のイギリスにコーヒー・ハウスがあったように、オフィスの在り方は時代の流れとともにこれからも様々な形に移り変わっていくと考えられます。