投稿日:2019年09月05日

ビルオーナー様必見|ビルメンテナンス仕事の種類や業務内容を詳しく解説

カテゴリビル管理

ビルオーナー様の中にはビルの管理を、すべてご自身で管理されている方も、管理会社に任せている方もいるでしょう。
ビル管理の中でも、建物の維持・管理をすることを「ビルメンテナンス(BM)」業務と呼びますが、具体的にはどういった仕事内容が含まれているのでしょうか。


ビルには複数の企業が入っているオフィスビル、商業ビル、店舗と住居の複合ビル、ホテルや病院等、規模もまちまちですし、種類も多いです。 ビルメンテナンスの仕事は、種類や大小問わず、ビルを快適に安全に利用するために建物を維持、管理することが目的となります。 中身の見えにくい「ビルメンテナンス」について、ここでは詳しくご紹介してまいります。

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建物のライフサイクルコスト(生涯費用)

建物には「LCC」(ライフサイクルコスト)というものが存在します。
ライフサイクルコストは、よく氷山に例えられます。
最初の企画・設計・建築費用は大きく感じられますが、それは氷山の一角で、 実は建築直後から発生する改修、修繕工事を含む管理のランニングコストが非常に大きいのです。

建物や設備には他のモノと同様、耐用年数があり、少しずつ経年劣化しています。 適切なメンテナンスを行うことで、耐用年数を伸ばし、結果建物そのものの資産価値を高めることが可能です。

ビルメンテナンスの仕事内容

建物、設備の管理・保守点検

建物設備のトラブルを事前に予防し、常に快適、効率的に稼働するためには日々の保守点検が必要不可欠となります。
例えば下記などの建物設備に関する管理や保守点検を行います。


  • ・昇降機設備
  • ・電気設備
  • ・冷暖房設備
  • ・空調、換気設備
  • ・給排水、衛生設備
  • ・消防用設備

点検は主に目視による日常点検と、法律的に義務付けられている法定点検があり、法定点検は有資格者である必要があります。

保安警備

ビルは、不特定多数の人が利用するため、24時間365日、安全と安心を提供することはとても大切になります。不審者の侵入、盗難などの事件や、火災などの災害等の脅威から安全を確保します。警備方法には大きく分けて次の3種類があります。

常駐警備

常駐警備は、商業ビルやオフィスビルに警備員が常駐し、出入り管理をはじめとして、巡回や監視を行います。緊急時には現場にすぐ警備員が急行し、対応することが可能です。

巡回警備

巡回警備は常駐しないものの、定期的な巡回等により事故や事件を未然に防ぐことを目的とする警備となります。

機械警備

警備員の代わりに、防犯カメラや赤外線センサーといったセキュリティ機器により24時間365日施設を遠隔監視し、トラブル発生時に警備員が駆け付ける警備となります。

修繕業務

現物資産である以上、建物は必ず劣化します。修繕業務もビルを維持・管理し資産価値を守る上で避けられない業務となります。

修繕業務には、不具合が発生した場合の修理や、テナントからの要望による小規模な修繕業務から、長期修繕計画の元に行う大規模修繕まで、規模によっても様々なものがあります。
よくあるのは、雨漏りや排水管トラブルによる「漏水」問題や、停電など電気設備に関するトラブルなどです。いずれの場合も、不具合が起こると、ビル内の業務に支障がでることからスムーズに対応することが求められます。

清掃業務

多くの方が利用するビルでは、利用者がきれいな環境で気持ちよく快適に利用するために清掃業務も欠かせない業務の一つです。

日常清掃

日常的に行う清掃業務です。掃除機やモップ等の掃除道具を使用したほこりや汚れの除去、ゴミ箱のゴミ回収、トイレや洗面所等の掃除などを行い、清潔さを保ちます。

定期清掃

日常清掃では網羅しきれない特殊な汚れや箇所に対する清掃業務を定期清掃で行います。
床面やカーペットの汚れの洗浄やワックスがけ、ブラインドや窓ガラス清掃、エアコンや蛍光灯などをプロの掃除道具を利用し定期的に行います。

ビルメンテナンスの1日の流れ

会社により異なりますがビルメンテナスには多種多様な勤務体系があります。


  • ・他業種の勤務体系と同様、朝8時頃~夕方の18時程度までを勤務する「日勤」
  • ・常駐して24時間勤務となる「宿直」
  • ・その他「早朝勤務」や「夜勤」

とあるビルメンテナスの1日の流れを見てみましょう。

  • 9時~巡回、メーターの検針
  • 12時~昼休み
  • 13時~次月予定表配布
  • 15時~緊急漏水対応補助
  • 17時~本日の作業日時記入
  • 18時~帰社

専門性が問われる仕事

当然のことですが、建物には空調、エレベーター、ボイラー、電気の変電設備、冷凍機、水道など実にさまざまな設備が存在します。
ビルメンテナンスは、それらの設備を管理、保守点検する作業が含まれるため、高度な専門性と豊富な経験が必要になってきます。

そのためそれに合わせた専門資格も多数存在します。
「電気・ガス」「給排水・空調」「ビルメンテナンス」関連に関する資格などです。

代表的なものは「ビル管理資格4点セット(ビルメン4点セット)」と言われる資格で 「第2種電気工事士」「第三種冷凍機械責任者」「2級ボイラー技士」「危険物取扱者乙種4類」を指します。これらは主に大きな施設での常駐員になるために必要な資格で、職業訓練校などでも取得できる比較的軽い資格となります。

未経験や資格がない状態から転職や就職をすることも可能ですが、入社してから働く上では有資格者ではないとできないケースもあります。そのため採用されるためには勉強し試験を受け資格を取得したり、技術や知識を身に着けることは大切です。
ちなみに業界的には、年収は決して高くはないものの、手に職をつけることができる職場のためビル管理という専門性を志望動機として入社を希望される方が多いです。

その他必要なスキル

ビルメンテナンスは、建物や設備のメンテナンスが主な技術職であまり人と接することがないのでは、暗い人が多いのではというイメージを持たれることがありますが、そんなことはありません。 むしろコミュニケーション能力はとても重要です。

例えばビルのフロアをテナントに貸している場合、事故や故障など何かしらトラブルがあるとまずビルメンテナンス会社に連絡がいきます。 対応後もどういった理由で故障したかの説明や対応後の提案などを行う必要があります。

他にも設備によっては、自力で修理が難しいものもあるため、その際には専門業者を手配し立ち会うなどの仕事も発生します。 また各テナントや、利用者、オーナーとの間に立って、折衝業務などを行わなければならず、対人能力が求められると言えるでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。 大家さんの中には「自主管理」でビルを管理されようとしている方もいるかもしれません。 もちろん、自主管理では管理費用が抑えられますし、ノウハウや知識も身に付きます。
しかしながら、ビルメンテナンスは想像以上に幅広い知識と手間がかかることがお分かりになったかと思います。さらに、トラブルやクレームがいつ起こるかも分かりません。 そういった対応に時間を割くよりは、信用のできるビル管理会社を見つけ、プロに任せるのも一つの賢い選択と言えそうです。

 

この記事の監修

網代 淳一氏
(株)アドバンス・シティ・プランニング 管理本部部長
建築物環境衛生管理技術者(ビル管理士)

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