不動産情報コラム

中古ビル再生事例 COCOSHUKU 中野

作成者: 不動産有効活用・ビル開発|Feb 7, 2019 7:53:00 AM

ここ数年、東京オリンピックに関連したインバウンド需要向けの「民泊」について、社会問題やそれに伴う法規制の改正等が大きな話題になっていますが、そうした中で、敢えて法規制上の「民泊」ではなく、「ホテル並みの施設を民泊並みのリーズナブルなお値段でグループ利用できる宿泊施設」として、北辰不動産グループが新たに立ち上げた、訪日外国人や邦人ファミリーのグループ旅行者をターゲットにした宿泊事業ブランド「COCOSHUKU(ココシュク)」について、開発の担当者に話を聞きました。

―COCOSHUKUを開始した経緯を教えてください。
インバウンドや民泊といったキーワードがちょうど盛り上がり始めた頃に事業を計画し、
まずエリアを選定し、適した物件が見つかったため事業を開始しました。

―COCOSHUKUは、既存物件をコンバージョンした案件ですが、最初からスムーズに進んだのでしょうか?
これはCOCOSHUKUに限ったことではありませんが、既存物件ありきというのがコンバージョンの難しさですね。
COCOSHUKUも、築古のビルだったので、まずはスケルトン状態に戻し原状を把握することから始まりました。そこからプランニングを進め、どれくらい費用がかかるのかを検証し、想定以上の事象をひとつひとつ解決していくという苦労はありました。
時期に関しては、もともと入っていたテナントさんの明渡が遅れ、当初の予定より半年間遅れましたが2018年3月30日に開業しました。
我々が企画検討を始めたのは2016年の初めですが、その頃と比べ一時期は違法民泊が圧倒的に増え、稼働状況が伸び悩む傾向がありましたが、2018年6月15日の民泊新法の施行により違法民泊が大幅に減ったのも追い風となり、おかげ様で現在は稼働率9割近くを保っています。

 

ーCOCOSHUKUに関しては、どういったコンセプトで始めたのでしょうか?
「個室」「ファミリー向け」「フロントレス」がコンセプトですが、その中でも特にこだわったのが「フロントレス」です。
ホテルとの競合を避け、新たな価値を創造する市場を考えた結果、AIやICTといった先端技術を採用し、最大限に活かすビジネスモデルに注目しました。
通常ホテルには宿泊価格にサービス料が含まれています。
フロントレスにすると、当然一般的なホテルと異なり、フロントサービスはありません。
それゆえに客室料は必ずしも高価格を狙う商品ではないけれど、「部屋は清潔感があり快適にすごしていただく」そこだけは失いたくない、そういう思いがあります。

 

―内装などデザインへのこだわりはありますか?
様々な方へ受け入れやすいよう、奇をてらわない、いたってシンプルな造りにしました。
また清潔感を保つための工夫などをしています。

事業計画は北辰不動産とアドバンス・シティ・プランニングが共同で行っており、設計はアドバンス・シティ・プランニングで行っています。

また運営も両者間で連携して行っている北辰不動産グループ一体でのプロジェクトです。

―COCOSHUKUはAirbnbでも「スーパーホスト」の評価を頂いていますね。運用するにあたり気をつけている点はあるのでしょうか?

運営をしているのはグループ会社のアドバンス・シティ・プランニングですが、ゲストからの質問や要望に対するレスはすぐにするようにしていますね。
本事業を進めるうえでレビューに対するレイティング対策を重要視しています。
また、当初想定ではアジアからのご家族が多いかと思っていましたが
実際には欧米の方とアジアの方は半々の割合でした。また、最近ではグループ利用できてリーズナブルな点が国内の女子会のようなニーズにも合うようでこうした利用の人気もアップしています。
はじめてみないと分からないところもありますので、運用していく上で柔軟に対応していくようにしています。

 

―現在、2棟目を企画中のCOCOSHUKUですが、最後に今後の展望をお聞かせください。
1棟目は装飾などもシンプルにしましたが、2棟目などは立地や既存物件の資質に応じてアレンジしていきたい。
今後さらに海外からの訪問者が増えていくと考えられる中、今まで以上に、より海外の方の文化や常識、好みを理解しながら企画、開発をしていくことが大切だと考えています。

 

この記事を書いた人

C+One 編集部 (北辰不動産株式会社)

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