投稿日:2023年11月21日 更新日:2024年04月12日

老朽化したビルのリノベーション 実施するメリットや事例についてご紹介

カテゴリ修繕

今、都心部では中小規模の中古ビルが増加しています。
その多くはバブル期に竣工し築30年、40年が経った中小ビルです。
そうした中建て替えよりも費用を抑え、資産価値を維持する方法として注目されているのがビルのリノベーションです。
この記事ではビルのリノベーションを実施するメリットや注意点ついてご説明してまいります。

ビル修繕

リノベーションのメリット

ビルの安全性を向上させる

築年数が経ったビルは様々な安全性に関する問題が生じてきます。
ビルの老朽化に伴うひび割れや強度の低下といった構造的な問題から、設備の劣化による火災や漏水、その他耐震や消防等現在の規定に合っていないというリスクも想定されます。
例えば耐震に関しては、1981年の建築基準法改正前に建築確認を受けたビルは旧耐震と呼ばれ耐震性が低いとされています。
リノベーション等で補強工事をすることで建物の安全性を高めることが可能です。

空室率を減少させる

ビルの見た目が綺麗になり設備の機能が新しくなると環境がよくなり結果としてテナント入居率が向上することにつながります。
ニーズに合わせた間取りに変更するだけでなく、場合によっては例えばオフィスをカフェ、住居をホテルへコンバージョンするなど用途変更を実施することでより時代や立地にあったテナントへの供給も可能となります。

建て替えよりも費用を抑えられる

ビルを一棟リノベーションする一番のメリットは新築や建て替えよりも費用を抑えてビルを再生させることが出来ることでしょう。
工事費用だけでなく、リノベーションは建て替えよりも工事期間が短くなる傾向があるため収益物件を所有するオーナー様にとってはメリットが大きいと言えます。
また建て替えは工事費以外にも解体費用や解体後の廃材の処分費用がかかってきます。
コンクリートなどの廃棄物は環境にも負荷がかかります。
リノベーションをすることは建て替えよりもCO2排出量の削減、廃材の削減とサステナブルな取り組みにつながっているのです。

リノベーションの事例

それではリノベーションは具体的にどういったことをするのでしょうか? いくつか事例をご紹介します。

エントランス

例えばエントランスといったビルの顔ともいえる共用部はリノベーションを実施することで雰囲気が大きく変わる空間です。
こちらのマンションでは自動ドアを新設しカードキーでの開錠に対応したエントランスに改修することで、見た目だけではなくセキュリティの向上にもつながりました。

詳しい工事内容はこちら

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外壁・屋上

外壁や屋上は紫外線や台風等によりダメージが起きやすい部分の一つです。

こちらのビルでは外壁修繕や屋上防水工事を実施することで建物の寿命を長持ちさせるリノベーションを実施いたしました。

詳しい工事内容はこちら

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リノベーションの注意点

メリットの多いリノベーションですがもちろん注意点もあります。

変更できない箇所がある

リノベーションの場合、既存の設備や構造上変更するのに制限ができてしまう箇所があります。例えばどうしても取り壊せない壁や構造上必要な柱、配管などです。
またマンション等住宅の場合は管理規約などにより制限がかかってしまうこともあります。
そのため必ずしもオーナー様の希望通りに改修が出来ない場合があります。

想定していた工事費用より高くなる場合がある

いざ工事を始めて壁や床を剥がしてみたら状態が想像以上に悪かったり、漏水が起きていたりと思わぬトラブルが発覚することはよくあります。
それにより当初計画していたよりも工事費用や工期が膨らんでしまうことがあります。

まとめ ーリノベーションを成功させるために大切なことー

前述したようなトラブルを極力回避してリノベーションを成功させるためには図面を読み込み、建物調査をしっかり行うことが大切です。
株式会社アドバンス・シティ・プランニングの建築課は一級建築士、設備設計一級建築士等各種資格を保有する修繕のエキスパートが実際に現場調査を行い、丁寧に工事計画立案を実施いたします。
小規模から大規模までさまざまなビルの修繕ノウハウもあるため、経験や勘に頼るだけでないそれぞれのビルの特性にあわせた修繕の提案が可能です。
持続可能性の高いリノベーションをうまく取り入れ、ビルの資産価値を長く保っていきましょう。


ビルのリノベーションや部分改修について詳しく知りたい方へおすすめです。

この記事の監修

森峰 恒平
(株) アドバンス・シティ・プランニング銀座支店・建築課 管理建築士・設備設計一級建築士・一級建築施工管理技士