2019年07月17日

不労所得で暮らしを豊かに。 メリットとリスクを徹底解剖!

今年6月に発表された「夫婦そろって65歳から30年生きると、老後資産が総額で2,000万円不足する」という金融庁の市場・ワーキンググループによる報告書が、物議を醸しています。

furoushotoku-1

人生100年時代が現実的になる中「これ以上の自助努力は厳しい」「長生きするのが怖い」「とにかく年金の正しい情報が欲しい」と思う人、不安の声を上げる人もいます。リタイア後の備えとして改めて注目されているのが、不労所得。不労所得を得るためのコツや手段、考えておくべきリスクについてご紹介しましょう。

1) 不労所得とは?

不労所得とは、「労働によらない所得」のこと。

不労所得とは、自分の労働の対価として得る所得とは異なり、労働することなしに(あるいは少ない労働で)得られる所得を指します。拘束される時間がない(あるいは少ない)ので、リタイアを間近に控えた中高年層だけでなく、本業に忙しい20〜40代にとっても資産の増える方法として良い手段だと言えるでしょう。

不労所得を得るために大切なこと

不労所得の方法を考える際に欠かせないのが「長い期間、コツコツ続けること」。小さい収益でも、長期間続けて収益を積み上げていくことを考えるべきです。そのためにも、若いうちから早めに行動することをおすすめします。また、継続する上で“複利”の考え方を取り入れることも重要。1度目の投資で得られた利益を、さらに2度目以降の投資の元本にして利益を増やしていく“複利”で考えれば、継続するほどに利幅を大きくすることが可能です。

不労所得といえば、会社勤めを辞めて悠々自適な暮らしを送ることをイメージする方も多いかもしれませんが、収入源を不労所得に一本化しようとせず「本業(メイン)と不労所得(サブ)の二本立て」で所得を構成することも大切です。不労所得だけで資産形成を考えるのはリスク大。例えばルールや法律の変更により、不労所得が激減したり得られなくなる可能性もあるからです。

不労所得は、大きくは3つのアプローチに分けられる。

では不労所得を作るにはどうすればいいのでしょうか。
不労所得というものは、実は何もしないでも収入が得られるものは殆どなく、例えば、作詞作曲家であれば、その楽曲を生み出すときに「頭で汗をかいている」のであり、どの時点ですごく頭を使うかは異なりますが、いずれにしても知恵の勝負である、ということです。

 

具体的な方法を検討する前に、まずは不労所得の大まかな考え方を知ることから始めましょう。主に3つのアプローチを挙げることができます。
1つ目は資産を元手にするアプローチ。金融資産や不動産などを活用して不労所得を得るものです。2つ目はコンテンツを元手にする方法。ブログや動画など自分でコンテンツをつくりだし、それを活用して収入源とするパターンです。3つ目は自分で資産価値を創出するアプローチです。例えば民泊ビジネスを立ち上げた後、それを誰にでもできるようにシステム化して実作業を第三者に委託するという方法です。
このページでは、不労所得の初心者にもイメージしやすい1つ目と2つ目のアプローチをメインにご紹介します。

自分に適した不労所得の選び方

いよいよ次は「具体的にどんな方法が自分に合っているのか」を考えるステップです。何を活用するのか、何を元手に使うのかを明確にすることで自分に適する不労所得を見つけることができます。

金融資産を活用する

まとまった資金が用意でき、さらに株式投資・為替・FXなどの知識がある方は、金融資産を活用して投資を行う方法が向くと言えるかもしれません。
【考えられる不労所得の種類】
株式投資による配当金、FXでのキャピタルゲイン、外貨預金によるキャピタルゲイン・金利収入など

土地・建物などの不動産を活用する

土地・建物などをすでに資産として所有している、もしくは初期投資額としてまとまった資金があるといった方におすすめです。
【考えられる不労所得の種類】
不動産投資による家賃収入、駐車場経営による賃料収入、自動販売機の設置場所提供による場所代収入など

コンテンツによる広告収入を得る

文章を書いたり、動画・写真を撮影・編集したりといった表現力に自信がある人、インターネットにおけるマーケティングにくわしい人、市場のトレンドに敏感な人などにおすすめの方法です。
【考えられる不労所得の種類】
ブログやYouTubeによる広告収入、アフィリエイト収入、本や電子書籍を書く・出版することで得る印税、ライセンスなどの権利収入など

2) 人気の不労所得6選

多くの人に選ばれている不労所得とは?

実際に不労所得として人気のある方法にはどういったものがあるのでしょうか。一般的には、比較的まとまった収入が得られ、継続的に続けられる方法が選ばれる傾向にあるようです。主な方法として、以下の6種類が挙げられます。

  • ① 投資商品(株式投資、FX、投資信託、外貨預金など)による配当金・キャピタルゲイン・金利収入
  • ② 不動産投資による賃料収入
  • ③ ブログなどによるアフィリエイト収入
  • ④ オークションやフリマでの物品販売による収入
  • ⑤ 写真、動画、イラストなどの販売による収入
  • ⑥ 本・電子書籍の出版による印税収入

投資商品による配当金・キャピタルゲイン・金利収入

「自分が働く代わりに、お金に働いてもらう」、不労所得の代表格とも言える方法です。幅広い投資商品の中でも個人投資家の保有率が高いと言われる株式投資は、企業に資金を提供しその対価として配当金・株主優待を受け取る権利などを得るものです。収益を得る方法としては2種類あり、株式を買った値段より高い値段で売却する「キャピタルゲイン」と、企業が株主に支払う配当を得る「インカムゲイン」が考えられます。

比較的安定して継続的に利益を得られることを重視するなら、「インカムゲイン」が不労所得を得る方法として適しているといえるでしょう。

株式投資(インカムゲイン)のメリット

配当金による不労所得の一番のメリットは、手間がかからないこと。まさに「不労」で得られる所得と言えるでしょう。

株式投資(インカムゲイン)のデメリット

株式投資に限らず投資商品全般に言うことができますが、市場や世界情勢などの影響を受けやすく、それにより価格が下がるリスクを考えておかなくてはなりません。場合によっては元本割れになるケースも……。株式投資の場合は投資した企業が倒産するなど、株式の価値がゼロになってしまう可能性もありえるのです。

株式投資の始め方

まずは株式投資に必要な証券口座を用意しましょう。手数料、品揃え、投資情報などのバランスを見ながら証券会社を選びます。銘柄を選ぶ際は、ロボアドバイザーなどに分析を任せることも一つの方法ですが、まずは初心者は身近な企業から探すのがおすすめ。慣れてきたら投資家情報やIR情報をリサーチしたり、証券会社からの情報をしれると、株価の上がりそうな銘柄を見極めるコツがわかるかもしれません。銘柄が決まったら「種類」「価格」「量」を決めて注文。株式投資のスタートです。

初期費用

株式の場合、1株の金額が決まっています。例えば1株5,000円の株を10株購入した場合、5万円となります。投資額が大きいほど、入る収益は多くなります。一方、株価が値下がりした場合などのリスクも大きくなるため、初心者は少額から始めることをおすすめします。投資する額は、あらかじめ予算の上限を設定しておくこと。5万円の予算と決め、1万円ずつ複数の銘柄を買って取り組むのもよいでしょう。あくまで本業や生活に影響の無い範囲で投資することが大切です。

収益

株ごとに年間配当金が決められており、保有している株数分の配当金を得ることができます。例えば1株あたりの年間配当金が100円の場合、10株分で1,000円の配当金を得られることになります。ただし、配当金からは税金が差し引かれるため、手取り金額は1,000円よりも少なくなります。通常、配当金を得られるタイミングは、企業の決算期と第二四半後期の年2回となっています。

不動産投資による賃料収入

マンション、アパート、戸建て住宅、事業用ビル、駐車場などを貸すことで収益を得る方法。とくにマンションやアパートの大家として家賃収入を得る方法は、ある程度まとまった収入が月々得られる上に安定的に継続しやすく、不労所得を得る方法として不動の人気を誇ります。オーナーとひと口に言っても、建物全体を所有(一棟所有)するケースもあれば部屋単位で所有(区分所有)するケースもあります。

ビル経営の経験や知識がなかったり本業の片手間で大家さんを行うようなケースで、相続対策等で数億円規模の1棟ビル投資を検討されるような場合は、信用信頼のできる不動産会社やいいビル管理会社を探して相談したり日常のサポートを受けることも大事です。

不動産投資のメリット

不動産投資には多くのメリットがあります。投資商品のように価格が乱高下することが少なくリスクが低いこと、適切なエリア・物件を選ぶことで収入が安定しやすいこと、さらに収益が長い期間にわたって続くことが特徴です。さらに、融資を受ける際に団体信用生命保険をかけておくことで生命保険の役割も担えること、相続税・固定資産税・所得税の節税効果が期待できること、私的年金として期待できることなどが挙げられます。

不動産投資のデメリット

長期的に安定した収入が得られるとはいえ、リスクもあります。例えば空室が発生して計画通りに家賃収入が得にくい、経年劣化による修繕費や家賃の下落、金利上昇によってローン返済額が上がり手取り収入が減る……などの可能性が考えられます。

不動産投資の始め方

まずは情報収集を。すでに所有している土地を活用してマンション・アパートを建てる場合は、近隣の市場調査を行いどのようなニーズがあるのかを把握しましょう。学生の一人暮らしが多いのか、ファミリー層が多いのかでも選択する間取りが異なりますし、駐車場や駐輪場の有無も重要になります。マンション・アパートを新たに購入する場合はエリア・立地・建物の状態など綿密なリサーチを。詳しい情報を手に入れるには、不動産投資会社などへの問い合わせが効率的と言えるでしょう。

初期費用

不動産投資において一番の障壁となるのが、初期費用の問題。多くの場合、全額を自己資金で賄うのではなく、一部を自己資金で、残りを銀行から融資を受けて物件を購入します。購入する物件や購入者の属性などによって条件は異なりますが、現在の金融情勢の中ですと、原則3割ほどの自己資金が必要になると言われています。1億円の一棟マンションであれば3,000万円ほどです。仲介手数料などの諸費用も考えますと、さらに自己資金が必要になることを想定しておいた方が良いでしょう。

収益

空室にならない限り、毎月の家賃収入が得られます。家賃を50,000円に設定した場合、年間で50,000円×12ヶ月分=600,000円となります。この金額からローン返済分、税金が差し引かれる他、管理費、修繕費(投資不動産の場合は管理費・修繕積立金)などの支払いが必要となります。

ブログなどによるアフィリエイト収入

アクセス数を稼げるサイトを制作し、有料広告を掲載して広告掲載料を得たり、コンテンツ内で紹介した特定の商品やサービスが売れた際の成果報酬を得たりする方法です。空いた時間に手軽に始められる副業としても注目されており、自分の興味のある分野や好きなことをビジネスにできる点も人気です。

アフィリエイトのメリット

空いた時間を使って、自分の知識や得意分野を生かしたコンテンツを作成できるのが大きなメリット。初期費用が少なくて済むのもポイントです。

アフィリエイトのデメリット

収入を増やすには、コンテンツへのアクセス数をいかに増やすかがポイントになります。多くの人に見てもらえるようにするためには、定期的に新しいコンテンツを作成する必要があり、不労所得とはいえ手間がかかり面倒くさいことがデメリットの一つ。また、ある程度のアクセス数を超えるまでには時間がかかるため、短期間ですぐに収入を得るのは難しい点が挙げられます。

アフィリエイトの始め方

まずはレンタルサーバーの契約を。同時に独自ドメインを取得しておけば、コンテンツの信頼性も増し、検索順位も上位になりやすいので安心です。アフィリエイターと企業をつなげるサービスであるASP(アプリケーションサービスプロバイダ)の利用が欠かせないため、サイト・ブログを開設したらASPへの登録も忘れずに。ASP登録後は、コンテンツでどのような商品・サービスを扱っているのかを入力し、バナーと呼ばれる広告素材をコンテンツ内に掲載します。

初期費用

レンタルサーバー契約金や独自ドメイン取得費用などがかかりますが、年間数万円程度。無料でブログが開設できるサイトもあり、まずは手軽な方法で勉強しながら始めてみるのもおすすめです。

収益

アフィリエイトで得られる収入は、コンテンツで扱う商材やアクセス数によって大きく異なります。月々数万円をコンスタントに得られる人、月間で数百万円もの収入を得ている人、長期間やっていてもなかなかアクセス数を稼ぐことができず収入に結びつかず途方にくれる人……。マーケティング力や表現力はもちろん、売れる商品の見極めなども収益に影響すると言えるでしょう。

3) 不労所得で生活する人の暮らしとは?

不労所得だけで生活できるの?

このコラムの冒頭でご紹介したように、不労所得を考える際は「本業(メイン)+不労所得(サブ)」の二本立てが基本になります。しかし、不労所得に長期的に取り組み続けることでサブの収入が骨太になり、不労所得一本で生活できている人もいます。では実際に不労所得をメインの収入として生活している人は、どのように収益を上げているのでしょうか。本当にそのようなうまい方法があるのでしょうか?その手法とライフスタイルの一例をご紹介しましょう。

実例1:アフィリエイト+不動産投資+株式投資で月300万円の収益

アフィリエイトを始めたサラリーマンが、その収入を不動産と株へ投資したケース。年間家賃収入は1000万円を超えており、30代でのセミリタイアを目指されています。一日のうち朝の時間は語学の勉強に充てたり、日中は散歩をしたりと、ビジネスに拘束される時間は少なめ。空いた時間を不労所得のチェック、事業検討・物件探し・ブログ執筆などに活用して高収入を実現しています。


参考ブログ:ITボーイの不労所得でセミリタイア
http://kikizakeshi.net/

実例2:投資信託+アフィリエイト+書籍などの組み合わせで月平均25万円ほどの収益

20代で父親からの退職金を元手に投資信託を始めたケース。投資信託の配当金、ブログ記事でのアフィリエイト収入、書籍や電子書籍の印税、ストックフォトの販売など幅広く資産活用をされています。一日のうち、ビジネス関連の時間はブログ執筆に充てる3時間のみ。ゆとりあるタイムスケジュールで月平均25万円ほどの収益を上げています。


参考ブログ:怠け者の20代が投資やってみたブログ
https://20sinvest.com/

 

他にも働くことなしに不労所得だけの生活を実現しているブロガーを読むと、安定して収益を上げている人に共通していることがあります。それは不労所得を複数持ちリスクヘッジをしていること、自身の資産状況をきちんと客観的にチェックしていること、私生活で無駄遣いせずに節約を実践していることです。

4) 不労所得に伴うリスクについて

不労所得で得た収入は税金に気をつけて

不労所得にも税金がかかります。株式投資や投資信託による配当所得、不動産投資による不動産所得、アフィリエイトなどによる事業所得など、収入の種類によって税額や計算方法は異なるため、税務署または税理士に相談するのがベター。申告しないでいると、無申告加算税として15〜20%(修正申告の時期による)、納付期間内に所得税・住民税を納めない場合は不納付加算税として5〜10%、さらに延滞税が加算されてしまいます。どの費用を何に計上するかなどややこしいルールもあるため、専門家に相談する方がよさそうです。

相場変動リスクと流動性リスク

また、不労所得の中でも、「相場変動リスク」と「流動性リスク」に気を付けなければならないのが、大きな金額で投資する場合の金融商品や不動産です。
「相場変動リスク」は、リーマンショックのような大きな経済変動の時はほぼ全ての投資商品が大きく値崩れするケースもありますが、通常では商品の内容によって振れ幅や要因が異なります。
一方の「流動性リスク」ですが、これは何かで資金的に困った場合に容易に現金化できるかどうかの換金リスクです。特に気をつけたいのは、「流動性が低い=売りたい時にすぐに売れるとは限らない」資産の代表格である不動産です。

 

不動産は「準備不十分で急ぎ売りする」ということが最も大きな損につながりやすい性質を持っています。それまで何年も不労所得で得をしたと思っていたものが、売却損で全て吹っ飛ぶようなことを避けるためには、やはり、日頃から不測の事態になっても慌てないような不動産経営、ビル管理等の知識やノウハウが必要です。自分で勉強すると同時に、信用信頼のできる専門業者と日頃から気軽に相談できる関係も大切でしょう。

まとめ

単に“楽して生活する”ためだけでなく、現在の暮らしにゆとりを生んだり、将来の生活資金を増やしたりするために、今から考えておきたい不労所得。その手段は数多くありますが、安定して継続できる方法を選ぶことが大切です。目まぐるしく変わる現代社会では、10年後20年後といった近い将来の暮らしがどうなるかさえ誰にも想像できません。そんな状況だからこそ、不労所得の考え方をうまく取り入れて収入源を複数持っておくことが未来を豊かに生きる力になるはずです。