更新日2026年06月02日 公開日2026年06月02日
相続対策として収益不動産を検討する際、つい意識が向きやすいのは、誰に引き継ぐのか、どのように相続するのかといった点です。
もちろん、それらは大切な論点ですが、あわせて考えておきたいのが、家族の誰が管理していくのかという視点です。
収益不動産は、相続して終わりの資産ではありません。
相続後も、管理会社とのやりとり、修繕の判断、収支の確認、空室時の対応など、継続的に見ていく必要があります。
そのため、相続対策として不動産を持つのであれば、単に誰に引き継ぐかだけでなく、誰が無理なく管理や判断を担えるのかまで考えておくことが大切です。
今回は、相続対策で不動産を持つなら、家族の誰が管理するかも考えておきたい理由について整理してご紹介します。

収益不動産は、相続して終わりではない
収益不動産は、相続の場面で引き継いで終わりになる資産ではありません。
相続した後も、保有を続ける限り、日常的な確認や必要に応じた判断が求められます。
たとえば、
- 管理会社からの報告を確認する
- 修繕の提案に対して判断する
- 入居状況や収支を把握する
- 必要に応じて売却も含めた方針を考える
といったことが挙げられます。
こうした対応は、すべてを専門家任せにできるわけではありません。
そのため、相続後に誰が見ていくのかが曖昧なままだと、ご家族の中で負担感や戸惑いが生まれやすくなります。
相続対策として不動産を持つ場合は、引き継いだ後に誰が関わるのかまで含めて考えておきたいところです。
管理会社に任せていても、家族の判断は必要になる
収益不動産は、管理会社に業務を委託していれば安心と思われることもあります。
もちろん、管理会社の存在は大きいですが、それでも家族の判断が不要になるわけではありません。
たとえば、
- 修繕工事を行うかどうか
- 家賃設定をどう考えるか
- 空室時にどのような対応を取るか
- 将来的に保有を続けるか、売却するか
といった点は、最終的にはオーナー側の意向が関わります。
そのため、実務を外部に任せている場合でも、家族の中で状況を把握し、必要なときに判断できる人がいることが大切です。
管理会社に委託しているからこそ、誰が窓口になり、どこまで内容を理解しているかが重要になるともいえます。
誰が管理するかが曖昧だと、相続後の負担が大きくなりやすい
相続後に不動産を保有し続ける場合、家族の中で「誰が見ていくのか」が曖昧だと、負担が偏ったり、判断が進みにくくなったりすることがあります。
たとえば、
- 兄弟姉妹の誰が管理会社とやりとりするのか決まっていない
- 収支や修繕の内容を把握している人がいない
- 不動産に関心のある人とない人が分かれている
- いざ判断が必要になったときに、話がまとまりにくい
といった状況は、相続後の混乱につながりやすいものです。
とくに収益不動産は、現預金のように置いておくだけの資産ではありません。
だからこそ、相続の前から、家族の中で誰が中心になって関わるのかをイメージしておくことが重要です。
「相続させる人」と「管理できる人」が一致するとは限らない
相続を考えるとき、どうしても「誰に引き継ぐか」に意識が集まりがちです。
ただし、相続させたい人と、実際に管理や判断を担える人が一致するとは限りません。
たとえば、
- 相続人としては長男を想定しているが、実際には別の家族の方が不動産に関心がある
- 物件を引き継ぐ予定の人は遠方に住んでいる
- 相続人は忙しく、日常的な管理に関わりにくい
といったケースもあります。
このような場合、名義上の引き継ぎだけを考えていると、相続後に実務面で負担が生じることがあります。
そのため、相続対策として不動産を持つのであれば、誰が相続するかに加えて、誰が実際に管理しやすいかという視点もあわせて考えておくことが大切です。
家族の中で「誰が見られるか」を事前に整理しておく
相続後の混乱を抑えるためには、相続発生前の段階で、家族の中で誰が関われそうかを整理しておくことが役立ちます。
たとえば、
- 管理会社とのやりとりを担えそうな人はいるか
- 収支や運用に関心のある人はいるか
- 修繕や売却の判断に関わりやすい人は誰か
- 将来的に保有を続ける意思がある人はいるか
といった点を、無理のない範囲で共有しておくことが大切です。
ここで重要なのは、細かな役割分担を完全に決め切ることではありません。
少なくとも、「誰も見られない状態」にならないように、ご家族の中で関わり方のイメージを持っておくことが重要です。
管理しやすい不動産を選ぶことも大切
家族の誰が管理するかを考えるときは、物件そのものが管理しやすいかどうかも大きく関わります。
たとえば、
- 立地や需要をイメージしやすい
- 建物の状態が把握しやすい
- 修繕負担の見通しが立てやすい
- 管理会社との連携が取りやすい
- 将来的な売却も検討しやすい
といった不動産は、相続後も比較的扱いやすい傾向があります。
一方で、状況が複雑で判断が難しい物件は、家族の中で管理する人を決めても負担になりやすいことがあります。
そのため、相続対策として不動産を持つなら、誰が管理するかとあわせて、そもそも管理しやすい資産かどうかも見ておくことが大切です。

まとめ
相続対策で不動産を持つ場合は、誰に引き継ぐかだけでなく、家族の誰が管理や判断を担えるのかも考えておくことが重要です。
収益不動産は、相続して終わりではなく、その後も管理会社とのやりとりや修繕判断、収支確認などが必要になる資産です。
そのため、相続後に誰が関わるのかが曖昧なままだと、ご家族にとって負担になりやすいことがあります。
考えておきたいポイントとしては、次のような点が挙げられます。
- 収益不動産は相続後も継続的な判断が必要であること
- 管理会社に委託していても、家族の判断は必要になること
- 誰が管理するかが曖昧だと、相続後の負担が大きくなりやすいこと
- 相続させる人と、管理できる人が一致するとは限らないこと
- 家族の中で誰が見られるかを事前に整理しておくこと
- 管理しやすい不動産を選ぶことも重要であること
相続対策として不動産を活用する際は、税務面や承継の形だけでなく、その後も無理なく管理していけるかという視点を持つことが大切です。
ご家族にとって扱いやすい形を考えておくことが、長期的に見ても安心につながるのではないでしょうか
ご相談をご希望の方へ
相続対策として収益不動産を検討する際は、税務面だけでなく、相続後の管理やご家族の関わり方まで見据えて考えることが大切です。
当社では、ご家族の状況や資産背景も踏まえながら、収益不動産の活用についてご相談を承っております。
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