更新日2026年06月17日 公開日2026年06月17日
相続対策として収益不動産を検討する際、注目されやすいのは節税効果や家族に引き継ぎやすいかどうかといった点です。
もちろん、それらは大切な視点ですが、あわせて考えておきたいのが将来の売却しやすさです。
収益不動産は、購入したらそのまま持ち続けることだけが前提ではありません。
相続後のご家族の状況や資産整理の必要性によっては、保有継続より売却が適している場合もあります。
だからこそ、相続対策で不動産を持つときは、今のメリットだけでなく、将来必要になったときに動きやすい資産かどうかまで見ておくことが大切です。
今回は、相続対策で収益不動産を持つときに、売却しやすさも見ておきたい理由について整理してご紹介します。

相続対策の不動産は「持ち続ける前提」だけで考えない方がよい
相続対策として不動産を購入すると、「長く持ち続けるもの」という前提で考えがちです。
たしかに、長期保有を想定すること自体は自然ですが、実際には相続後の状況によって判断が変わることがあります。
たとえば、
- 相続人が不動産の管理に関わりにくい
- ご家族の中で保有継続の意向がそろわない
- 資産整理のために現金化したい
- 別の資産へ組み換えたい
といった事情が出てくることもあります。
このようなとき、売却しやすい不動産であれば、ご家族にとって選択肢を持ちやすくなります。
反対に、売却しにくい不動産だと、相続後の整理や意思決定が難しくなることもあります。
相続対策として不動産を活用する場合でも、保有だけでなく、必要なときに売却しやすいかという視点を持っておくことが大切です。
相続後は、保有より整理を優先したい場面もある
相続後のご家族にとっては、「そのまま保有すること」が常に最善とは限りません。
相続発生後は、被相続人の考え方だけでなく、相続人それぞれの事情や資産全体の整理の必要性も関わってきます。
たとえば、
- 相続人が複数いて不動産を共有しにくい
- 管理を担う方がいない
- 納税や分割のために現金化したい
- 家族にとって分かりやすい形に整理したい
といった状況では、売却が合理的な選択肢になることがあります。
このとき大切なのは、売却を後ろ向きな選択と捉えないことです。
相続後の不動産では、ご家族にとって無理のない整理の仕方かどうかが重要であり、その結果として売却が適していることもあります。
そのため、相続対策として不動産を持つ段階から、将来の整理のしやすさも意識しておきたいところです。
売却しやすさは、ご家族の納得感にもつながる
相続人が複数いる場合や、ご家族の考え方が分かれる場合には、不動産をどのように扱うかが大きな論点になります。
こうしたとき、売却しやすい不動産であることは、結果としてご家族の納得感にもつながりやすくなります。
なぜなら、売却しやすい不動産であれば、
- 保有を続けるか
- 売却して整理するか
- 別の資産へ組み換えるか
といった選択肢を比較的持ちやすいからです。
一方で、売却しにくい不動産だと、「持ち続けるしかない」という状況になりやすく、ご家族の中での調整も難しくなることがあります。
相続では、形式的な平等よりも、納得感のある整理が大切になる場面があります。
その意味でも、売却しやすさは単なる出口戦略ではなく、家族にとって動きやすい資産かどうかを見る視点でもあります。
売却しやすい不動産は、立地や需要の分かりやすさとも関係する
売却しやすさは、単に「すぐ売れるかどうか」だけで決まるものではありません。
立地や建物の状態、需要の見えやすさなど、複数の要素が関わります。
たとえば、
- 駅からの距離や周辺環境が分かりやすい
- エリアの需要をイメージしやすい
- 建物の状態や管理状況を把握しやすい
- 極端に特殊な条件が少ない
といった不動産は、一般的に将来の検討材料も整理しやすくなります。
もちろん、個別の不動産にはそれぞれ事情がありますが、相続を見据えて収益不動産を持つのであれば、家族が後から見たときに理解しやすく、動きやすい資産かどうかも確認しておきたいところです。
「節税になるか」だけで選ぶと、後から身動きが取りにくいことがある
相続対策として不動産を考えるとき、税務面のメリットに意識が向くのは自然なことです。
ただし、節税になるかどうかだけで判断してしまうと、将来的にご家族が身動きを取りにくくなることがあります。
たとえば、
- 管理の負担が重い
- 相続人が扱いにくい
- 売却しづらく整理しにくい
- ご家族の意向と合わない
といった事情があると、相続後の選択肢が狭くなってしまうことがあります。
収益不動産は、相続対策の選択肢として有効な場合がありますが、それは将来にわたって無理なく活用できることが前提です。
だからこそ、購入時には節税効果だけでなく、引き継ぎやすさ、管理しやすさ、そして売却しやすさまで含めて考えることが大切です。
売却しやすさを見ておくことは、将来の選択肢を残すことでもある
相続対策で不動産を持つときに売却しやすさを意識するのは、「いずれ売る前提で考える」という意味ではありません。
むしろ、将来どのような状況になっても、ご家族が柔軟に判断しやすいようにしておくという意味合いが大きいといえます。
相続後に、
- 保有を続ける
- 売却する
- 資産を組み換える
といった選択肢を残しておくことは、ご家族にとっての安心にもつながります。
不動産は、一度持つと長く関わる資産です。
だからこそ、今の収益性や節税効果だけでなく、将来の自由度を残せるかどうかという視点でも見ておきたいところです。

まとめ
相続対策で収益不動産を持つときは、節税や引き継ぎやすさだけでなく、売却しやすさも見ておくことが大切です。
なぜなら、不動産は持ち続けることだけが前提ではなく、相続後のご家族の状況によっては、整理や売却が合理的な選択になることもあるからです。
考えておきたいポイントとしては、次のような点が挙げられます。
- 相続対策の不動産は、持ち続ける前提だけで考えない方がよいこと
- 相続後は、保有より整理を優先したい場面もあること
- 売却しやすさは、ご家族の納得感にもつながること
- 売却しやすさは、立地や需要の分かりやすさとも関係すること
- 節税になるかだけで選ぶと、後から身動きが取りにくいことがあること
- 売却しやすさを見ておくことは、将来の選択肢を残すことでもあること
相続を見据えて収益不動産を活用する場合は、「今、得かどうか」だけではなく、将来ご家族が無理なく動けるかどうかまで含めて考えることが大切です。
売却しやすさを見ておくことも、その一つの重要な視点になるのではないでしょうか。
ご相談をご希望の方へ
相続対策として収益不動産を検討する際は、税務面だけでなく、引き継ぎやすさや将来の整理のしやすさまで見据えて考えることが大切です。
当社では、ご家族の状況や資産背景も踏まえながら、収益不動産の活用についてご相談を承っております。
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※税務・相続に関する具体的なご判断については、税理士などの専門家へご確認ください。
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